2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

その577

世界は具体的にさまざまな物で構成され、あるいは表現されている。世界を完全に俯瞰して眺めるなら、世界はさまざまな物で表現されているのを眺めることになる。現状ではいま自分がいるところからの眺めしかない。画像や映像があるにはあるが、それは本来の…

その576

何かが何か単独で実在することはない。それ故、何かはつねに複雑な何かである。複雑な何かはなぜ何かといった単独性にあるのか。たとえばりんごはそのりんごとして複雑に実在する。りんごであるといった事実は単純だ。すべてのりんごはりんごであり、それは…

その575

通りを歩いているとき、一瞬で終わることはない。通りを歩いている間中、ずっとその時間が続き、その通りもまた続いてある。あるいは、歩いてないとき、その通りはその通りとしてあり続ける。その通りはその通りがある空間にとっての本質なのかどうか。通り…

その574

何かが具体的にあるためには、何らかの姿になければならない。何らかの姿にあるためには、何らかの構造を持つしかないのではないか。姿だけあって構造を持たない何か。かりにそのような物があれば、一瞬一瞬でその姿は異なっている。それはりんごがりんごと…

その573

構造を持たない点が仮に実在するなら、その内部はない。内部のない点の実在はその点を捉えた瞬間に、それだけですべてが見える。正確には見た角度から見える状態だけが見えるが、その見た目はそれ自体の剥き出しのあり様だ。内側に隠された部分はない。一点…

その572

存在はするが構造をもたない何か。そんな物があるか。構造を持たないがあるものはただあるのみか。たとえば、ある構造をもったものがそれ以上の構造を持つことがないとき、それでもそれは構造を持っている。であって、その初めから構造の一切を持つことなく…

その571

ただあるなら、混沌でいい。混沌としていてもあることはできる。あるならなんでもいい。秩序だっているものだけがあるのではない。いや、秩序立っているものだけがあるのか。存在のすべてはミクロにおいても、マクロにおいても構造的にあるのか。構造を持つ…

その570

世界は混沌としているが、同時に、秩序だってもいる。秩序と混沌。いったいどっちが先なのか。秩序の中に混沌があるのか。混沌の中に秩序があるのか。なぜ世界があるのかについてその答えとしてはまずこの世界には秩序があるからと言えるのかもしれない。ま…

その569

すべてがつながったまま、それでも動いているといったことがありえるのかどうか。すべてはつながっておらず、さまざまな関係性が瞬時に更新されていっているのではないか。一瞬のうちにあるすべてはしかし完全に繋がりあっていない。いや、完全に繋がりあっ…

その568

常に新しい関係性が紡がれていっている世界において、そのすべてがつながっているだろうか。関係性が新しくなる時点で、繋がりのあり方が更新されていく。つまり、問われているのは、どのようにつながっているかであり、最初からすべてがつながっているなら…

その567

何か一つでも自在にどこへでもゆける何かがあるだろうか。すべては自らのもつ構造的限界とその外部にある空間的限界によって自由自在に動くことができない。完全なる自在さはあり得ない。存在するすべての方向へ向かうことのできる何かは実在しない。制限付…

その566

あればそれは動く。動くとは何が動くのか。何でも存在していればそれは動き、その動きは個別具体的にある何かに依存して動く。普遍的な運動の仕方があるのではない。それぞれ個別に運動の仕方がある。運動の仕方は何に依存するのか。何かの何が原因となって…

その565

正しさは世界の側にある。世界は判断をしない。ただあるようにあり、それが正しいのだ。世界はいつも正しいが、我々がその正しさを認識できないのだ。いうか、起こっていることなぜそのように起こっているのかについて、なぜそういった問いが発生するのか。…

その564

現実を作っているのは世界であり、認識ではない。認識は出来上がっている世界をなぞる。そういった働きが認識にはある。世界を作っているのは起こっていることであり、起こっていることをそのままなぞっているのが認識だ。世界のあり方と異なった認識は認識…

その563

起こっていることが認識を作っている。認識が起こっていることを作るのではないのは言うまでもない。起こっていることがまず先にあり、それ故にその認識が発生する。認識があるから、そのように起こるのではないのは言うまでもない。そのように起こるからそ…

その562

いかにあるかについては知り得ないが、世界がその全体としてあることは自明。刻々と変化する世界はその有限であり、それ故に全体としてある。全体自体の実在がなければ、世界は存在しない。世界という何かを把握することはできずとも、世界はそれ自体として…

その561

常に何かがあって、何かがないといったとき、何かがないという具体性は、何かがあったことによる。これまで存在していたからあった。あったから、それがない。初めから終わりまでなかった何かは、私たちにとって、あるもないもない。あるかないか、それは何…

その560

世界が無となったとき、それまであった物事はすべて消滅する。やがて消滅するのに存在するものはそのすべてが意味をもっている。やがてすべてが無となるにも関わらず、ある。あることにはその意味ああるが、やがてすべての意味が消滅する。意味が消滅するの…