2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

その211

概念は一個の原理ではない。関係性のうちにある。関係性があるのであり、一個の現象は関係性のことである。存在がいかにあるかは、どのような関係性があるかを問うことである。関係性のいかんが、どんなりんごであるかに関わってくる。一個のりんごがあるの…

その210

認識ない存在である私たちは認識外にいる存在でもある。認識内と認識外は容易には分けられない。認識は個人によってなされるのであり、個人差があるのが認識内存在や認識外存在である。物理的に一個の認識内があり、認識外があるのではない。同一の存在に対…

その209

存在はその流れである。流れの一切に断絶はないが、淀みや滞留はある。一切が等速で流れているのではない。領域が相互に反応しながら、その場で滞留する領域があれば、高速で流れていく何かもある。バラバラにある存在はその流れのうちで多様である。存在多…

その208

因果で紐解いていくと、始まりがどうしても気になるが、原初の個物の始まりが、存在の流れの規定にあるとするとき、その規定とは、働いた力のことであり、では力とは何か。秩序を作り出す力と考えられるが、秩序を作り出す力とは何か。ばらばらだった存在の…

その207

規定された領域がりんごである。存在の流れの中にあるりんごは存在を規定した存在である。りんごのみならず、それが個物である限り、存在の流れのうちで、なんらかの力を加えて規定した結実として実在する。なぜ規定可能だったのか。りんごはそのうちなる力…

その206

枠組みとはパターンのことである。繰り返されるパターンがある。しかし、パターンだけが繰り返されただけでは、存在は動かない。動的な存在における同一のパターンとは何か。すべては異なっていると考えられる存在のうちになぜ同一のパターンが実在するのか…

その205

リアルタイムで何が起こっているかを具に知ることはない。知っているのは、枠組みで、現象として何がどう起こるかである。その意味で、存在は反復する。反復する枠組みのなかで生かされているのであり、その細部は異なっている。一度きりしか起こらないこと…

その204

雨粒が一滴地面に落ちたときに起こっていることは何か。そもそもこういった記述が指し示していることとは何か。その全体はあるか。物理的な時空のどこを指し示しているのか。それは定まるのか。言語で表現されたことの内側で起こっていることを具に把握する…

その203

私たちはその主体となり、存在へと働きかけをするが、意図的なそれとは別に、ただ存在することが存在に対して与える影響があるはずだ。田畑を切り開くこととは違って、意図的ではない企てが無意識に行われている可能性はつねにある。存在の広がりをすべて情…

その202

考えていることが存在の流れに沿っていないことがないか。視覚で捉えた存在のことを考えるなら、存在の流れのうちに思考があると考えられるが、視覚で捉えていることと完全に異なったことを考えることが頻繁にある。そのとき、考えている主体である自己は存…

その201

存在について考えているのは、自らであり、自らの機能に由来した思考が、その言語のシステムとともになされる。先んじてある機能により規定された思考は、存在をどこまで把握可能なのか。他の機能からすれば、存在は別様に理解されるのではないか。まったく…