その563

何かがあれば、その原因があるとき、存在はその原因をどこまで遡っても、その原因があり、根源にたどり着かない。それ以上原因のない何か。それはただある何かとなるが、何かがただあることはできない。あるものはすべてがその外部との関わりにある。いやそれでも、極めて純粋に、ある瞬間の世界の原因としての何かがそれ自体のみを原因の発生したなら、それが何かを突き止めるなら、それにはそれ以外の原因はないのかもしれない。いやそれだってその原因がある。無だ。原初の物質が何かあるとしても、その原因が何もないとは言えない。まったく何もないところに何かが発生したとき、その原因はまったく何もないことにある。