その467

 あることがあるようにあるその流れの一部始終の一切がすべて真実である。物質的な現実においてそうである。言葉になったことには疑いがあるものもあれば、そのままそのように正しいこともある。この世界には嘘もほんとうもあるが、それは言葉があるからではないか。言葉で表現されたことに嘘とほんとうがある。言葉における嘘とほんとうではなく、ものそれ自体は嘘を表現することが一切ない。そのようにあることはそのすべてが本当でしかない。

 すべては明らかだといったとき、そのすべてとは、物質がそのようにあることのすべてであり、述べられたことがそのように述べられたことにおいて、そのすべてが明らかだということだ。それが嘘であろうと、そのように述べられて実在することは明らかだ。嘘は嘘でそのようにあることが明らかであるからこそ嘘と認められうるのだ。そのようにあると認められないとき、嘘かどうかも分からない。

 明らかなることとは、それがいかにあろうがそのようにあることである。