その448

 明らかなことはすべてが言葉になるわけでは当然ない。ある動きについて、そのようになると把握されることがある。その動きは、確かにそのように動く。どんな力がこの世界には働いているのか。その動きについて、その構造を捉える何か、それは何だろうか。さまざまな現象が起こっている。どう起こるか、そこには指向性がある。どの方向に動くか。なぜそうなるか。その力は、関係性の上での現象だ。その力だけがあるのではない。どんな関係性のうちに含まれることで、たとえば重力が働くのか。いかなる状況でも絶対にその力として働くのが重力だとしたとき、この世界には重力を生み出す構造があるのではないか。どんなからくりによって重力は発生しているのか。それはまず先にある世界の構造が原因であり、普遍的に思われる重力の原因はそれ自体にあるのではない。世界の構造にあるのではないか。すべては関係性により生じていると考えたとき、重力もまたそれが生み出される構造に原因があると考えられる。