その558

 構造化していない粒子があるとしても、構造として認識されていないだけの可能性がある。ランダムで、不規則な振る舞いをする粒子がそのようなランダムさを抱えているとしても、それが単に認識上での話にすぎず、かつ、その認識が現況における認識の限界である可能性について考える必要がつねにある。粒子の振る舞いについて、それがほんとうにランダムなのかどうか、ランダムであるようなことがめぐりめぐって規則的である可能性はある。どう考えてもめちゃくちゃにあるような動きに法則性がほんとうにないのか、その判断はいついけることが可能か。閉鎖力に支配されるこの世界に、構造化することことない粒子がそのように振る舞うこと。いや、世界を構成する粒子のすべてが構造化されていては、何も動かない。ある時間帯においてはランダムに振る舞う粒子があってもおかしくない。いったんすべての粒子がランダムに振る舞っている。そんな世界をイメージした後、閉鎖力によって構造化した実態が無数にある。そんな世界の描像はどうだろう。