その446

 知っていると思っていることが間違っている可能性があるとき、知っていることは知っているかもしれないことに格下げされてしかるべき。絶対の真実を知っているかどうか。その時はそうだったかもしれない。いや、確かにそうだった。しかし、その断定がそのまま永遠に続いてくかどうか、それは時が経ってみないとわからない。どれほど生きていこうと、今現在より先の世界を生きることはできない。つまり、常に何が起こるか分からないということ。その予測はある。その通りになることもある。しかし、それは確かにそのように起こったからだ。実際にそのように起こってくれないと、事実かどうか分からない。起こったことから明らかになっていく世界に、起こってもいないことについて考えている。