その385

 あるのはいったい何か。現在だけしかないのか。存在するものがすべて時間のもとにあるとするとき、時間の運動がすべてを存在させているのではないか。運動する時間の実在により空間的広がりが実在するのではないか。時間のないところには何もない。時間が生じたことが存在の始まりだろうか。

 何かがあるのは時間の発生とともに始まったのか。時間が発生するために何があったのか。何があれば時間が発生したのかと問うことは愚ではないか。時間があるから何かがあり、時間がなければ何もない。何もないのに時間が発生する原因があるわけがない。時間にはその発生の原因がないのであれば、世界は永劫回帰していると考えられる。というか、そうとしかいいようがない。