その379

 起こっていることがあり、その意味が世界において似ていることと似ていないことがあるとする。そのとき、多くの似たことがあるなかに、わずかにしか起こらない現象があると考えることができる。わずかしか起こらない現象はならば特殊なのか。よく起こる現象は一般なのか。起こっていることが起こり、それらのうちに頻度の差がある。頻度の多寡が一般と特殊に分かれるとするのは、世界が有限であることを意味する。限りあることが頻度の多寡を発生させる。例えば、箱の中で起こっている現象にはその多寡があるはずだ。起こりやすいことがよく起こり、起こりにくいことがわずかに起こる。わずかにしか起こらないことはでは、特殊な事例なのか。頻繁には起こらないとしても、それが起こることが当たり前の現象であるなら、それがごくわずかにしか起こらないとしても、それは特殊とはいえないのではないか。