その354

 関係性があるのであり、一個の現象が独立してあるのではない。つねに周囲がある現象はそれがそのようであるには計り知れない訳が潜んでいるに違いない。関係性のあり方がどのようにあるか、そのことを知ることが一個の現象を知ろうとすることだ。一個の現象を知るためにどこまでの広がりをもってして、その関係にあるとすればいいのか、その全体像がはっきりとしない。確かにあるのがその全体像なのか。その全体像がいかにあるか、それは不連続にある可能性がある。存在の広がりにおいてある関係性のあり方がその広がりにおいてひと繋がりではないことの意味は大きいのではないか。まったく無意味な実在がとある関係性の全体の像の渦中に含まれている可能性があるからだ。もっとも、存在の自然からすれば、それはただそのようにあるに過ぎない。人間の認識の仕方において、難解さにつながることがその意味として大きいのではないかと。