その139

 存在する関係性を理解することは、認識対象内部の関係性の増加を意味しない。発見するか否か違いがあるのみで、あるものはある。ないものはない。知ることが可能かどうかに過ぎない。認識とは、関係性の構築ではない。すでにあるものを見出すこと。すでにあるにも関わらず、認識できないことがある。しかし、認識していないことと関係がないかとなれば、そうではない。認識されていないこととも関わりにある。知らないことに生かされているのが私たちである。知っていることだけに生かされているのではない。