その564

 0≠0.0の意味には、0が完全無。一切なにもないことを意味し、0.0は何もないのではなく、ないにはないが、確かにそのように認識されるが、そのなさが関わりにある世界の深層には何かが潜んでいるかもしれない。そんな状況を0.0は表している。

 0.0の意味は、まず初めに無があることを意味し、それゆえに、0から始まっている。そこへ小数点以下が続いていくとき、たとえ0が加えられ、数の操作だけに着目すれば、その結果は0となるが、それは0.0の本質的な意味ではない。0.0はあくまでもまったくなにもない状況である0が礎にある。そこに0が加えられることで、何かのなさが加えられたことになる。何かのなさが加えられた0.0は無ではなく、何かがあることを礎としている。つまり、0は無を意味するが、0.0は有を意味する。0.0では何もないように捉えられるが、それはあくまでも数の世界においてであり、その意味を数の世界より大きな表現の世界の観点から捉えた時、0.0は何かがあって、私たちの意識では及ばないがそれでも確かに世界の深層には何かがある。そんな状況を0.0は表していないか。