その565

 そもそも1.2とは何か。1.2に特別な意味はない。1.4でも、1.5でもいい。1.2とは、1に0.2が加えられた状態と考えられるが、それだと、1がどんなものであるかがまず規定されたうえで、その1のうちの0.2分が1に加算されたことを意味する。1.2が1.2なのは、ある1に、その1のうちの0.2が加えられたことを意味する。他の1ではいけない。1.2のうちにある1は、0.2のうちに含まれる量の率が同じでなければならない。たとえば、0.1をひとつひとつ加えていくとやがて1.2になるが、そのときの0.1はすべて同一でなければならない。

 つうじょう1.2というとき、その基礎となる何かがある。その基礎をもとに1.2と表現したり、あるいは、1.5と表現することがある。その場合、1.2も1.5も同じ0.1からできている。さらには、同じ0.01からできているということも可能だ。つまり、完全に同一の比率で分かれたものが足し合わされることから、「同じ意味の1.2と1.5」ができあがる。