その436

 知っていることは意識的に知られている場合と、無意識裏に知られていることがある。無意識に知っていることがあるから、確かに生きて存在できている。身体が私の意識がどうであるかとの関わりもなく、対する存在を相手に、さまざまに情報処理を行っている。私に知らないところで私の身体が活動している。うまくいけばいいが、うまくいかないことがある。どうすればいいのか、それは簡単ではない。確かに無意識の反応があり、それゆえに生きていられるが、その反応がうまくいかないとき、意識の意図的な介入がある。意図的に介入された意識により、無意識に行われていたことが是正されることがある。治療とは無意識への意識的な介入である。