その409

 永劫それがそれであることとは何かと考えたとき、無それ自体がどんなときにあろうとそれ自体として変化しないのではないか。ただそれでも、無それ自体といってもさまざまにある。どんな無か。いや、無は無であり限り、どのようであるかといった問いの一切を受け付けないのではないか。それ故に、無なのではないか。無にそのありようがあった時点でそれは無ではない。未来永劫、永遠に世界が続いたとしても、無はそれが無である限り、そのいかなるかを一切拒絶する。それ故に、無は無であり続ける。永遠に無でない限り、無は無ではない。