その145

 存在の余白とは、どこにあるのか。具体的に存在する場がなければならない。存在する何もかもに対して、無である存在は存在可能か。それは未だ実在しないが、可能性としてはある。存在可能性の存在する場が具体的な余白であり、それが可能性に過ぎないことを考えたとき、実在しない存在としての無と考えられないか。可能性はあくまでも可能性であり、その可能性的には事実としても、その存在はいまだ実在しないのだから、在ることの完全に対峙する無が存在可能性それ自体ではないか。