その469

 あらゆる実在と無関係でいられる何かが存在するはずはない。何かがあれば、他の何かとの関係にある。それ故、何かとは何かしらの構造内において実在する。点としてある何かも、何かしらの構造内存在であるはずで、構造の支配下に何にしろ、あると考えるのが妥当である。

 構造とは物質の振る舞いを規定する力で、相互に与え合う力が作用し、結果的に構造をつくる。最初から構造があるのではない。構造はつくられる。物質同士が反応し合い、その結果において構造ができあがる。その構造に、構造を生み出した原因の物質が支配される。