その175

 非物質的な運動はそれが物質ではないことにおいて、いかに成り立つ話なのか。物質ではないものの運動とは何か。いかに実在するのか。物質ではないものが実在することを認めた時点で、その運動があることと認めることはできるのか。物質ではないものはいかなる機材を使おうとも見えない。見えないが、理論上はあると考えることはできる。考えたことがそのままあるかどうか、それは定かではない。定かではないからといってないとはいきれない。可能性としてある非物質的な実在は、存在が運動することを包括的に表しているのではないか。運動する存在は意味による。意味とはその存在をして運動と考えられる。存在とは意味の広がりであり、物質はその広がりの中にある。物質が運動するのは意味が変わっていくことの証左であり、存在は物質があるだけでは成立しない。