その334

 事実が通用するためには、その適用範囲の性質に変化があってはならない。事実が事実であるためにはその事実が生まれたときの性質と同一の世界が続くことが求められる。すべての事実はだから、世界内存在である。ある世界において起こることができることも別の性質の世界では起こらないことが考えられるが、性質が異なっていても、存在するといった一点において同一さがあることから、それぞれ異なった世界にいずれにおいてでも当てはまる事実があるなら、それこそまさに普遍的だと考えられないか。