その220

 認識とはいまのことだけを捉えることではなく、未来についての認識もまた実在である。起こってもいないことを事実として認識しながら生きること。確かに起こったことから明らかになるにも関わらず、起こっていないことを事実と考え現実を生きること。存在の流動的連鎖反応系のうちに生きるとき、何かを起点に考えれば、どんな連鎖反応が起こるか、物質的なレベルでも明らかとなるのかもしれない。どんな生き物にも現実を読む力がある。それぞれがそれぞれの機能を持っている。人間とは全く異なった機能に依存して生きているとき、見えるものと見えないものが明らかに違うはずだ。認識多様性。これこそまさに生命の生きる地球上で行われている状況を表現する。認識多様性により彩られた地球でそれぞれが行うことの背景には実に多様な認識がある。