その120

 時間がその滞留であるとき、その運動は全方向的だと考えられる。いずれかの方へ進んでいるのが時間ではないとき、であるが故に時間は実在すると考えられる。一方向に進むのではいことが、存在を空間に実在させているのではないか。現在とは滞留する時間により構築されていると考えられないか。常に現在に留まろうとする力が働くことで時間は実在するのではないか。

 留まろうとして留まらないことが存在を動かしていると考えられる。滞留する時間はカオスを示しているのではないか。定まった方向を持たない時間が現在において流れている。存在はそのまま現在においてカオスにある。時間の運動のありようがそのまま存在に反映されるのか。